【家探し】セボン小石川 1-3階104㎡6,380万円(坪単価201万円)
正直、文京区の物件は高騰していて、高すぎて買えないのですが、気になった物件は調べてみるようにしています。
個人的なメモも兼ねた、素人の意見ですので、物件を批判する意図は全くありませんので、ご了承ください。
(2021/5/24 追記) 業者がリフォームして再版されたようです。詳細下段
概要
物件名 | セボン小石川 |
所在地 | 東京都文京区小石川3-13-9 |
交通 | 都営三田線「春日」駅徒歩8分 東京メトロ南北線・大江戸線「後楽園」駅徒歩9分 東京メトロ丸ノ内線「後楽園」駅徒歩12分 |
用途地域 | 第一種中高層住宅専用地域 |
階建・総戸数 | RC造地上3階建1~3階部分、14戸、所有権 |
築年月 | 2001年3月 |
広さ | 104.56㎡(31.62坪) |
間取り | 2LDK+DN |
販売時期 | 2021年2月末~3月頭 |
コスト
物件価格 | 6,380万円 (坪単価201万円) |
管理費 | 16,510円/月 (158円/㎡) |
修繕積立金 | 27,320円/月 |
その他 | 5,338円/月 |
その他:エレベーター保守料 5,038円、町会費 300円
特記事項
駅から上り坂だが、アクセスは良い?
- 立地は、小石川アドレスの高台の北東斜面で、閑静な住宅街という点は悪くない。
- が、高台の為、駅からは最後徒歩5分ほどが上り坂。ただし自転車であれば1-2分程度の坂。
- 徒歩12分はギリギリだが、徒歩圏内で2駅4路線が利用可能なのは大きい。
- 北東斜面だが、ほぼ高台の頂部で、物件の南側は墓地。墓地の地面の高さが、物件の2階部分に当たるイメージ。よって、1階部分の日当たりは期待できず。逆に言うと、目の前が墓地なので、高い建物が建つことは無さそうで、景観は無いが日当たりは良いと言えるかもしれない。
かなり極端な旗竿地
- 公道から30m以上奥に入った、かなり極端な旗竿地なので、将来的な土地の価値は不明。その分門構えは立派だが。。
- 旗竿地・タウンハウスに関する都の条例が強化されているようで、再建築が難しくなる可能性が有りそう。
【東京都安全条例改正の要点】(※概略)
①主な出入口(玄関)が道路に面しない住戸が10戸超(または住戸の床面積300㎡超)の場合、敷地内の通路幅を3m以上確保する
※ただし、各住戸が40㎡超(かつ住戸の床面積合計400㎡まで)の場合は、敷地内の通路幅を2m以上確保する②主な出入口(玄関)を除く開口部(窓)からの敷地内避難通路を50cm以上確保する。
③主な出入口(玄関)から道路までの敷地内の通路が35m超の場合、その通路幅を4m以上確保する。
④施行日は2019年4月1日(4月1日以降に着工する物件について適用)
https://www.hercules-r.co.jp/blog/view/42
3層メゾネットのタウンハウス
- 3層メゾネットタイプで、マンションのような共用の屋内エントランスなどは無く、各戸の玄関がそのまま屋外に面している。
- 2000年代に建築が盛んだった、タウンハウスという形式。戸建のように独立した住戸が、臨戸どうしで壁を共有しながら連続している集合住宅。ロンドンの街並みのイメージだとおしゃれだが、日本的には昭和初期の長屋的な建物なので、あまり良いイメージではない。
- 建築基準法上では長屋は共同住宅ではないので、接道要件が旗竿地にも立てられる、というデベロッパー側のメリットが有る模様。
以下の通り、通常のマンションだと、延べ床面積に応じて接道要件が有るため、旗竿地には建てられないという事になる。
東京都の特殊建築物(マンション)における延べ床面積と接道の長さ及び幅員規定
・500㎡以下 → 接道の長さ4m以上
・500㎡超え1,000㎡以下 → 接道の長さ6m以上
・1,000㎡超え2,000㎡以下 → 接道の長さ8m以上
・2,000㎡超え → 接道の長さ10m以上また、東京都内の延べ床面積が1,000㎡を超えるマンション(特殊建築物)の場合は、大規模建築物にも該当するため、特殊建物の敷地と建築物の高さを定めた建築安全条例の第十条の三と第四条の二をすべて遵守する必要があります。この場合、延べ床面積が3,000㎡超え、かつ建物の高さが15mを超える建築物の敷地は、幅員6m以上の道路に、10m以上接していなければならないと規定されています。
https://www.seiwa-stss.jp/tochikatsuyo/knowledge03/k03cat04/7.html
間取りは普通だが屋内階段無し・・・
- 間取りはこれ以上いじれない感じ。対面キッチンに変えるぐらいか。
- まさかの屋内階段が無く、上下の移動はエレベーターと屋外の階段のみ。省スペースにするという設計意図だったと思われるが、ちょっとやりすぎでは・・。家族が多いと、エレベーター待ちや、忘れ物を取りに部屋に戻りたい時など、かなり不便そう。
- 外階段は下の写真のような感じ。完全に暴露で、普段使いが出来るようなものではない印象を受ける。
エレベーターはお金がかかる?
- 専有部のエレベーターなので、修理・交換は自己負担
- エレベーターの型式を不動産屋に問い合わせるも、一切情報出て来ず、萎える。
- セボンに付いているエレベータは介護用のような、通常は階段をメインに使って補助的にエレベーター使うというタイプなので、日常生活でガンガン使うと劣化が早いとの情報有。
- 三菱日立エレベーターのコンパクトタイプのホームエレベーターは、使用頻度 1日50回以下が基準との事。まぁ、こんなには使わなそうだけど、本物件についているのは20年前の製品なので、どこまで耐久性が有るのか。。
- 一般的な耐用年数は25~30年
- 4階までのホームエレベーターを交換しようとすると500万円程度かかってしまいそう。
- 日々のランニングコストも、エレベーター保守料 5,038円/月やら、毎年の検査代、電気代とかなりかかってきそう。
セボンという会社の噂
- 新築時の販売会社は(株)セボン、2008年に倒産している。
- 調べてみるとあまり良い噂が無い。1974年 大伸フード株式会社として設立し、2000年 社名をセボン株式会社に変更。タウンハウス建築で名を馳せ、事業を拡大していたが、子会社の(株)バニラが、ホテル投資で失敗したことでセボン本体の事業も傾き、2008年に民事再生法の適用を申請。負債総額は621億円。現在は、すみれホーム株式会社という社名で再生している模様。
- 真偽不明ながらも、違法建築をしていたとか、建物瑕疵で多くのクレーム発生などの情報あり。
- ただし、立地が良いタウンハウスはいまだに高値で取引されている模様。
総評
この価格で100㎡越えは安いと思い調べてみましたが、やはり安い物には理由があるという事で、懸念点が多すぎて断念しました。一番大きかったのがエレベーター、これだけで数年以内に数百万円の追加コストが見えてしまっているというのが辛いですね。
一戸建ては買えないけど、同じような間取りのタウンハウスなら買える、という点で、一定のニーズはあるのかもしれません。どんなにデメリットが有っても100㎡越えというだけで大きな魅力なので、エレベーターではなく屋内階段が有ったら、購入もより現実味を帯びて来たかと思います。
今回は、業者さんが購入したという事で、リフォーム後の再販価格がいくらで出てくるのか、注目しています。
業者がリフォームして再版されました
上記の通り、業者さんが買い取ってリフォームのうえで再販に出されています。
お値段驚きの8,980万円!かなり吹っかけてきていますね。。
物件価格6,380万円で、2,600万円上乗せしてきました。
リフォームはフルリフォームとはいえ、1,000万円程度かければ何とかなると思うので、一撃1,500万円の利益ですか。もちろん、内部の仕様グレードが不明ですので、一概には言えませんが。
リフォーム済み物件を買おうとすると、このぐらいの高値を掴まされる可能性が高いという事が良く分かりました。