【文京区の保活】 2022年の結果・倍率・内定指数まとめ【入りやすい保育園】
文京区での2022年4月入園の結果・倍率・内定指数が公表されましたね。
例年通りに内容を分析してみたいと思います。
2022年の結果
新規園は1園のみ (前期期中開園2園有)
保育園激戦区と言われる文京区ですが、近年は2019年の新規園10園、2020年の12園、2021年の7園と大量の新規開園が続き、入園枠の増加が続いていました。今年は4月の新規園は1園(ただし、2021年度中の期中開園が2園有)と、新規開園は一気に減速しました。
ただし、募集数は多くの学年で増加していますので、いわゆる待機児童はほぼゼロぐらいまで来ているのではないでしょうか?
また、既存園の多くで0歳1歳児含めた全学年で定員割れが起きているのも今年の特徴です。(昨年までは上の学年での定員割れにとどまっていました。)
なお、例年同様その定員割れ分は5月入園などで、3歳児クラスの受け入れ枠増加などに使われると思われますので、専業主婦家庭(パートタイム?)でも入園できるケースもありそうです。
注意したいのは、新規園で定員割れになってしまっている、上の方のクラスでは、入園しても同学年の友達が数人しかいない、または自分一人しかクラスにいない、というような状況も生まれる可能性が有る事です。
少人数クラスになってしまった場合は、系列園の同学年と一緒に遊ぶような機会も有るようですが、コロナ禍の中ではそのような事も出来ず、下のクラスに混ざって遊ぶ事になります。発達段階に合わせた遊び、という点では、定員割れ学年への入園は気を付けたほうが良いかと思います。
人気園への倍率集中で2極化が進行、定員割れも大幅増加
区立保育園や、幼児教育に力を入れている私立保育園が人気です。
昨年までは2歳児・3歳児などで、定員割れが見られましたが、今年は0歳児、1歳児でも定員割れが非常に多く見られました。なんと、56%の0歳児クラスが定員割れになったのです。その分人気園への応募が集中するという、2極化傾向も続いています。高学年では、申請を出せばどこかに入れる事は確実なので、人気園にもトライするという余裕が出てきていますね。
募集枠は増加、応募数は減少
募集枠は増加、一方で応募数は減少しています。
これまでは、いわゆる待機児童という、保育園に行きたくても行けない幼児がいたのだと思いますが、ここ数年の大幅な募集枠増加で、かなり解消されてきているのだと思います。
募集枠は2021年比で25%増加、これに対して応募数は11%減っていますので、確実に入りやすくなってきています。
※入園申請は第5希望まで書けますので、総応募数を÷5した数字を載せております。
足切りの内定指数は?
入れるかどうかは文京区の定めた方法で計算される指数で決まりますので、何点が足切りラインなのかが重要になります。
正直、この指数も多くの家庭はフルタイム共働きで基礎20点、文京区民4点、親族が近隣にいない1点、新規入園1点でベースが26点になります。
ここ数年は、高学年の定員割れ枠分を、2歳児の定期利用枠(1年限定)として解放している園が多く、そのような定期利用者は、認可外扱いとなり「認可外」の1点が追加された27点スタートとなりました。
文京区の指数制度詳細はリンクでご確認ください。
https://www.city.bunkyo.lg.jp/kyoiku/kosodate/okosan/nicchu/ninka/senkou2022.html
平均の内定指数を一覧にしておきます。
青字が前年から改善、赤字が悪化した区分です。2021年比で悪化した学年が多いですが、定員割れの園が大幅に増加していますので、人気園に応募が集中しているという事を示していると思われます。
年齢ごとの必要内定指数の目安
0歳児:定員割れ(人気園 27点以上)
→定員割れ多数有、人気園以外は誰でも入れる状態
1歳児:26点程度(人気園 27-28点以上)
→定員割れ少数有、共働き26点以下でも入れるレベル
2歳児:定員割れ(人気園 27-28点以上)
→人気園以外は誰でも入れる状態
3歳児:定員割れ(人気園 27-28点以上)
→人気園以外は誰でも入れる状態
4歳児:定員割れ
→人気園以外は誰でも入れる状態
5歳児:定員割れ
→人気園以外は誰でも入れる状態
上記は入園できた最低内定指数を元に書いていますので、例えば0歳児で26点の人が全員入園できたわけでは無く、入園できなかった人も沢山いるはずです。よって、安心できるのは上記の点数+1点でしょう。
また、兄弟で同じ園に入れたい場合なども有りますので、それらの条件を叶えようとすると、人気園に入れるのは依然としてかなり難しいです。
内定指数と倍率
内定指数と倍率について、文京区はホームページにて個別の保育園・年齢で公開しています。倍率は申し込み終了後に公開されたもので、これを見て希望園を変更する事が可能ですので、最終的な倍率では有りません。また、一人につき5つの園まで希望可能ですので、人数は嵩増しされているので注意が必要です。
ホームページで公開されているのはPDFですが、個人的に一覧にしてみました。
(確認はしておりますが、誤記など有る可能性が多々御座いますので、最終判断には文京区公式サイトをご覧頂き自己責任でお願い致します。)
まずは募集人数・応募人数の詳細、そして倍率です。前述の通り倍率はそこまで意味を持ちませんのでさらっと見て次に進んでください。
内定指数と倍率、募集枠、応募数(第5希望までの延べ数)を横並びにすると以下の通りです。
情報量が多すぎるので、内定指数と倍率だけにすると以下の通りです。
昨年との比較
倍率を昨年と比較すると以下の通りです。緑が増えていっているので、倍率が下がった園が多いです。
続いて、内定指数の昨年比較です。定員割れがさらに増えたのが目立ちますね。
倍率と内定指数に比例関係は有るか?
倍率と内定指数に比例関係が有るのか知りたかったので、相関係数(*)を計算してみると以下の通りの結果でした。
(*)注:相関係数とは2つの数量分布間に相関があるかどうかを示すものです。1.0に近いほど正の相関(片方が増えれば片方も増える)が有り、-1.0に近いほど負の相関(片方が増えると片方は減る)が有る事を示します。
昨年に引き続き、あまり強い相関は見られませんでした。倍率が高いから内定指数が高いという事でも無いようです。1人5園まで希望を書けますので、何らかの理由で応募者が重なっているが、内定指数は高くない様な園が有るのかもしれません。
来年は?
ここ数年の新規園開設で、かなり入園しやすい環境になっており、文京区はもはや保活激戦区ではなくなっている印象です。
来年も引き続き、希望者は(選ばなければ)入園できるものの、人気園のハードルは依然高い傾向を予想しています。
一方で、新規開園はゼロもしくは非常に少数になるのではないかと思います。既に近年開設園の高学年では定員割れが続出しており、これは園児にとって友達が少ない事を意味しますので、園が増えすぎてしまうのも、それはそれで悪い事だと思います。また、逆に保育園が多すぎると、保育士不足に拍車がかかってしまって、保育士の質が下がる原因にもなりますので注意が必要です。
(実際、私の子供の通う園も、ベテラン保育士はほとんどおらず、若手だけで回しているような状態です。もちろん若い保育士さんも非常に頑張ってくれてはいますが。)
過去の倍率・内定指数は以下の記事をご覧ください。