年々増える幼稚園の費用を調べてみた
私立幼稚園にかかる費用について、調べてみました。
年々、教育費は増加しているという事は、知っていましたが、実際の増加率はどの程度なのか、東京都が毎年実施している「都内私立幼稚園入園児(4歳児)納付金調査」を元に解説します。
都内私立幼稚園入園児(4歳児)納付金調査
東京都生活文化局の私学部私学行政課が毎年実施している幼稚園費用の調査です。
毎年12月の年末に発表されているようです。
残念ながら結果が一覧になっているページは無いようですので、各年の広報資料を拾っていく形となります。
以下のサイトから「都内私立幼稚園入園児(4歳児)納付金調査」で検索をするとヒットしますので、原本に当たりたい場合はこちらで。
http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/koho_kocho/
参考までに、平成31年度(2018)の物を載せておきます。
毎年度調査を実施している東京都内所在の私立幼稚園の「平成31年度入園児納付金」について、調査結果をお知らせします。
1 調査対象園
都内私立幼稚園 620園
(園児募集を停止する園、施設型給付を受給する予定の園(※)、その他休園中の園等は除く。)
※ 子ども・子育て支援新制度により、平成31年度は施設型給付費を受給する予定の幼稚園
2 調査内容
平成31年度の初年度納付金 (4歳児を基準とする保育料、入園料、施設費及びその他毎年度納付する金額)
3 調査結果の主な概要 ※ 詳細は別紙
(1) 初年度納付金(合計額)の平均は492,866円、前年度に対し8,367円 増であった。
(2) 全620園中、初年度納付金(合計額)を値上げした園は188園、値下げした園は12園、 新設、募集再開した園は0園、据え置いた園は420園であった。
(3) 初年度納付金(合計額)の最高額は、1,505,000円、最低額は323,000円であった。
幼稚園費用の増加率
各年の結果を一覧・グラフにまとめました。
都内600~800園の平均額ではありますが、過去10年間で幼稚園費用は増加を続けています。
大体、毎年4000円前後値上げになっており、増加率にすると1%弱程度です。
10年前と比べると年間4万円程度、月額3000円以上の値上げですね。
調査年度 | 初年度納付金 | 増加額 | 増加率 |
平成31年度(2018) | 492,866円 | +8,367円 | 1.7% |
平成30年度(2017) | 484,499円 | +4,229円 | 0.9% |
平成29年度(2016) | 480,270円 | +3,878円 | 0.8% |
平成28年度(2015) | 476,392円 | +4,223円 | 0.9% |
平成27年度(2014) | 472,169円 | +8,578円 | 1.8% |
平成26年度(2013) | 463,591円 | +4,120円 | 0.9% |
平成25年度(2012) | 459,471円 | +2,547円 | 0.6% |
平成24年度(2011) | 456,924円 | +3,131円 | 0.7% |
平成23年度(2010) | 453,793円 | +3,535円 | 0.8% |
幼稚園毎の費用分布
上記は平均で有る為に、実態が分かりずらいため、幼稚園毎の費用分布を見てみましょう。
H22(2009)年からH31(2018)年までの費用分布の変化は以下の通りです。
分かりやすいように、グラフにしてみると以下が分かります。
・全体的にピークが高額側にシフトしている
⇒ 全体的に値上げしている
・ピークが緩やかになり、低額の割合が減少、高額側の割合が増えている
⇒ 様々な金額層にバランスよく選択肢が出来た
・60万円以上の高額層にもピークが出来ている
⇒ 100万円越えなどのセレブ園の増加、一般園との差別化
過去10年での、各金額層の構成比率の増減は以下の通り。低額層が減少し、高額層が増加しているのが良く分かります。
セレブ幼稚園が増えて、一般園との差がどんどん広がっているようです。。
以下の記事も是非ご覧ください。
では、どうすべきか
幼稚園の費用は、過去10年で約1~2%程度の増加率で増え続けている為、ただ貯金口座に置いておくだけでは、必要額に対して目減りして行ってしまう事になります。
年額2%以上の運用となると、ハイリスクを取って株や投資信託で運用するよりも、ソーシャルファンディングなどの、ミドルリスク・ミドルリターンでの運用をおススメします。