【コロナ対応】定期券払戻しの注意点、通勤再開までに知らないと損をする!払戻額計算と割引率
コロナウイルスによる緊急事態宣言にて、在宅勤務や、学校の休校になっている方が多いと思います。
そんな方々のために、鉄道各社では定期券の払い戻しに関する特別措置が取られています。
注意点とともに、具体的にどのくらいの金額が戻ってくるのか、調べてみました。通勤再開までに知っておかないと損をする事なので、要チェックです。
以下で詳しく解説しますが、以下3点は必ず覚えておいてください。
- 最終利用日が払い戻しの起点となるため、払戻すまで使ってはダメ!
払い戻しに行く時にもSUICA/PASMOを使ってはダメ!切符を買うこと!
. - 対象者や払い戻し金額の計算方法などは各社同じだが、もともとの定期券の割引率が異なるため、各社で払い戻し金額には差が出る。単純な月数割り算ではない。
. - 払い戻しの申請期間は各社異なるので注意が必要。
対象者
対象者は以下の通りです。その他、回数券も払い戻しの対象になります。
- 通学定期券を持つ学校が休校になった小中高生
- 通勤定期を持つ社会人、大学生(通学定期含む)
払い戻しの計算方法
まず、最終利用日や基準日を元に、払い戻し可能な月数を計算し、その後で、その月数を元に特別な計算式にて払い戻し金額を計算することになります。
払い戻し月数計算
1.の通学定期券
以下のうち、最も遅い日付が払い戻し申し出日と見なされます。
- 2020年2月28日(金)
- または、それ以降の最終登校日(特に証明書などの提示は不要)
- または、最終登校日以降の最終利用日(定期区間外のチャージでの利用含む)
申し出日の翌日から、定期券の期限まで残っている期間に対して、1か月単位で払戻しされます。
イメージとしては以下の通りです。
【注意点】
※2020年2月28日が有効期間に含まれている場合に限る。
※1か月以上有効期間が残っている場合に限る。
※通常の払戻し同様、手数料220円。
2.の通勤定期券
以下のうち、遅い方の日付が払い戻し申し出日と見なされます。
- 2020年4月7日(火)
- または、2020年4月8日(水)以降の最終利用日(定期区間外のチャージでの利用含む)
通学定期券と同じで、申し出日の翌日から、定期券の期限まで残っている期間に対して、1か月単位で払戻しされます。
注意点
最終登校日以降の最終利用日もカウントされてしまうのがきついですね。
休校期間中に、遊びに行くなどで定期券を利用、または定期圏外をチャージで利用した場合もアウトという事になります。
しっかり自粛したもの勝ちという事でしょうか。。
また、払い戻しに行く時にもSUICA/PASMOを使ってはダメ!切符を買うようにしましょう。
払い戻し金額計算
私もこれまで全く知らなかったのですが、定期券は以下の計算式で払い戻し金額が決まります。
単純な割り算で6か月6万円の定期が1月1万円で払い戻されるわけでは無いので注意しましょう。
定期券はそもそも割引が効いた運賃であり、また定期券期間が長いほど(1か月<3ヵ月<6カ月定期)その割引率も高いので、以下の計算方法だと、残月数が少なくなると、極端に払い戻し額が少なくなります。
鉄道会社に有利な計算方法ですね。。 手数料は220円です。
なお、1ヶ月定期を買っている場合、発売から7日以内でないと払い戻しの対象にならないので、注意が必要です。
6か月、3ヵ月、1か月そろぞれの定期券代金の検索は以下のサイトがシンプルでおススメです。
定期代検索NAVITIME:https://www.navitime.co.jp/transfer/pass/
鉄道各社の払い戻し金額
では、上記の計算式で計算すると、具体的にどうなるのか見てみましょう。
首都圏の鉄道各社の6か月定期券(片道200-220円区間)を購入し、払い戻した際に、どの程度の金額が返ってくるのかシミュレーションしました。
割合にすると、以下の通り。
なんと、JRと東急は5カ月使用し、残り1ヵ月だと上記計算式の結果がマイナスになってしまい、払戻金は無いという事になります。こうなる理由は後述します。
払い戻し時の注意点
- 払戻すまでは絶対に定期を使用してはいけない!
上記の通り最終利用日が払い戻しの起点となるため、払戻すまでは定期を使用しないようにしましょう。定期情報の記憶されたPasmo/Suicaカードなどを使って電車に乗ることもダメです。
. - 払い戻し可能な駅は限られる、そこまでの移動は切符で!
全ての駅で払い戻し可能なわけでは無く、主要駅のみで手続きが可能です。このため、最後の最後でミスしがちなのが、払い戻しの為に窓口のある駅に行く時。この際もSUICA/PASMOを使わずに、切符を買うようにしましょう。
. - 身分証明書、購入時に使用したクレジットカードを持参
払い戻し手続きは本人である必要が有ります。身分証明書を持参するようにしましょう。
また、返金はクレジットカードを通して行われるようです。定期券の購入時に使用したクレジットカードを持参しましょう。ただし、購入したのとは別のクレジットカードを提示してしまった際でも、少し時間はかかるものの、問題なく返金されるとの事です。
払い戻し期限
今後、足並みがそろってきそうではありますが、以下の通り、鉄道各社で多少の差がある状態です。
【緊急事態措置終了日の1年後まで受け付け】
・東急電鉄
・相模鉄道(相鉄)
【緊急事態措置最終日の翌日より1年後まで受付】
・JR東日本
・JR西日本
・東京都交通局(都営地下鉄)
・東京メトロ
・小田急電鉄
・京王グループ
・横浜市交通局(横浜市営地下鉄ブルーライン、グリーンライン)
・関東鉄道
・首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)
・新京成電鉄
・千葉都市モノレール
・埼玉高速鉄道
・埼玉新都市交通(ニューシャトル)
・東京臨海高速鉄道(りんかい線)
・多摩都市モノレール
・横浜高速鉄道(みなとみらい線)
・横浜シーサイドライン
・湘南モノレール
定期券の割引率
払い戻し金額が鉄道会社によって大きく異なる理由は、そもそもの定期券の割引率、特に6カ月定期と3ヵ月/1ヵ月定期の割引率が違うためです。
ざっと調べてみましたが、基本的には定期券は1か月で22日以上使用すると元が取れるような値段設定と思っていたのですが、各社によってかなり違いますね。
JR
JRは割引率が高く、特に6カ月定期券の割引率は驚異的ですね。
購入時には良いのですが、逆に今回のような払い戻し時には、上記の計算式によって、長期の割引率分だけ払い戻し額が少なくなってしまいます。
東急
運賃が高い事で悪名高い東急ですが、定期券での割引率もいまいちです。
というよりも、1か月に22往復乗るだけでは3カ月定期でもトントンという割引率の低さです。ただ、6カ月定期の割引率が大きいので、今回の払い戻し時にはJR同様に払い戻し額が少なくなるという結果になりました。
小田急
小田急はJRには劣りますが、高い割引率です。
購入時には6カ月定期の割引率がそれほど高くないのが難点ですが、今回の払い戻し時には払い戻し額が大きくなります。
京王
京王線は平均レベルの割引率でしょうか。
購入時には6カ月定期の割引率がそれほど高くないのが難点ですが、今回の払い戻し時には払い戻し額が大きくなります。
都営地下鉄
都営地下鉄はやはり高いですね。定期の割引率も最低レベルです。公営なのでもっと頑張ってほしいのですが。。
購入時には6カ月定期の割引率がそれほど高くないのが難点ですが、今回の払い戻し時には払い戻し額が大きくなります。
東京メトロ
東京メトロは平均レベルの割引率でしょうか。
購入時には6カ月定期の割引率がそれほど高くないのが難点ですが、今回の払い戻し時には払い戻し額が大きくなります。
その他の割引
メトロから都営地下鉄に接続したり、東急からみなとみらい線に接続したりすると割引が効くようです。ただ、このような割引は無数にあるようで全てを把握するのは難しそうです。
素直に、検索サイトを利用するのが良いかと思いました。
鉄道各社 払い戻し資料リンク
JR東日本
https://www.jreast.co.jp/ass/pdf/20200313corona.pdf
東急
https://www.tokyu.co.jp/image/information/pdf/20200421.pdf
小田急
https://www.odakyu.jp/support/o5oaa1000001pvwx-att/o5oaa1000001pvx4.pdf
京王
https://www.keio.co.jp/news/update/announce/nr200409v2368/index.html
都営地下鉄
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/subway/2020/sub_i_202004109091_h.html